皆さんは、華やかな“夜の世界”で活躍する「キャバクラのボーイ」という仕事に興味をお持ちと推察します。
白シャツとネクタイでビシッと決めて、美しいキャストの女の子たちを守る夜の騎士。
正社員なら月収25万円以上、アルバイトでも時給1,500円は固いという「収入の高さ」も魅力的です。
しかし、興味を持ちつつもなかなか足を踏み出せない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「今は景気悪いし、どこも求人募集なんかしてないんじゃないの?」
そんな声も聞こえてきそうです。
実際のところはどうなのでしょうか。
キャバクラのボーイの仕事は見つかりにくかったりするのでしょうか?
それとも、すぐに見つかるのでしょうか?
結論から申し上げると、キャバクラのボーイの仕事は「すぐに見つかる!」といえる状況にあります。
東京や大阪といった大都市はもちろんのこと、北は北海道札幌市の「すすきの」から南は福岡県福岡市の「中洲」まで、日本各地の歓楽街でボーイの求人は数多く見られます。
そもそも現在は、歓楽街以外の場所でも「求人数」が「求職者数」を上回っています。
確かに、1990年代はじめのバブル崩壊、2000年代半ばのリーマンショックで日本経済はガタガタになり、失業率が跳ね上がってドン底の時代を迎えました。
しかし、2010年代に入ってから状況は変わりました。
2019年現在は、むしろ空前の売り手市場といわれています。
売り手市場とは、要するに「仕事を探している人が有利な状況」を意味します。
ここで、「現在は売り手市場」という話を証明するために、経済産業省が毎年発表している「有効求人倍率」を見てみましょう。
「有効求人数÷有効求職者の数」で導き出される有効求人倍率は、働きたい人に対して雇いたいお店や会社がどれほどあるのか知ることができるデータです。
有効求人倍率が【1】以上なら、売り手市場。
【1】未満の場合は買い手市場、つまり「雇いたいお店や会社側が有利な状況」です。
2019年1月に出た有効求人倍率を見てみると、オフィスワークの「一般事務」が例外的に【0.38】となっている以外は、いずれの業種も軒並み【1】以上の売り手市場です。
飲食店のホールスタッフを含む「接客・給仕」は【2.96】となっています。
要するに、接客の仕事をしたい人ひとりに対して、2~3店舗が「ウチに来て!」と言っている状態です。
こっちは、「どこにしようかなー」とじっくり見比べて選べる立場にあります。
もちろん、キャバクラを含む“夜の世界”においても、最近は特に売り手市場が続いています。
たくさんのお店がボーイとして働いてくれる人を求める中、こっちは各店の求人内容を比較検討したうえで、自分に合っていると思われるお店を選ぶことが可能です。
ところで、空前の売り手市場であるとはいえ、どんな業種でも求人に応募した人が必ず採用されるわけではありません。
2019年、有効求人倍率が【2.74】となっている「輸送・機械運転」を例に考えてみましょう。
この業種は電車やバスの運転手、航空機の操縦士などを指しますが、当然ながら運転免許が欠かせません。専門の勉強をして、知識や技術を身につけておく必要があります。
このほかにも、学歴や職歴、資格の有無などが採用に関わる業種は少なくありません。
一方、キャバクラのボーイはどうなのでしょうか。
採用に際して、学歴や職歴が問われたり、資格を取っておいたりしなければならないのでしょうか?
結論から申し上げれば、キャバクラのボーイは「18歳以上(高校生不可)」という条件さえクリアしていれば誰もがチャレンジできる仕事です。
学歴や職歴は一切不問。特別な資格は必要ありません。
たとえば、
「事情があって高校を途中で辞めてしまった」
「今までに仕事をしたことはない」
そのような方も、働きたいという希望を持っている限り、チャンスをつかむことができます。
年齢の上限もないので、30代で一念発起してキャバクラのボーイに転職する!ということも可能です。
一般企業、中でも特に有名な大企業では、「高卒の人は昇進できても課長止まり」のような暗黙のルールが存在するといわれています。
しかし一方、キャバクラを含めた“夜の世界”はやる気重視の実力社会です。
日々の仕事をしっかりこなし、キャストのサポートや店舗の売上に貢献できたボーイは、たとえ高卒であろうと元ニートであろうと、昇進や昇給のチャンスをつかむことができます。
また、「年功序列」のようなものもありません。
実際、20代にして才能を発揮してボーイから店長に昇りつめるという人も少なくないようです。